【無知はカモ】賃貸する人は必見!不動産仲介業者が使う暗号「AD」と「B」の秘密

【無知はカモ】賃貸する人は必見!不動産仲介業者が使う暗号「AD」と「B」の秘密

近頃、不動産投資や住居用不動産の購入の記事ばかり投稿しているので、たまには賃貸についての記事も書いていこうと思います。

この記事を読んで、暗号「AD」の意味をきちんと理解することができれば、不動産業界のウラで動いているお金の流れを理解することができます。ちなみに「ウラ」というのは(多少グレーではあるものの)犯罪的な意味ではなく、あなた(借主)の知らない「ウラ」という意味で使っています。このことを知っていれば、賃貸をするときにうまく交渉できる材料となり有利に賃貸契約を結べるかもしれません。逆を返せば、営業マンのカモにされ、支払う必要の無いお金を搾取されることになってしまいます。

人生で引越す平均回数

 

 

国立社会保障・人口問題研究所の調査結果によると全国平均はちょうど3回、東京都の平均は3.7回だそうです。そして、日本一の回数を誇るのは北海道で4.3回だそうです。というと言いつつも大学や社会人になってから一人暮らしをされている方であれば、3回はゆうに超えているのではないでしょうか。私自身、大学時代からの引っ越しを入れればすでに10回近く引っ越しをしています。

無知なあなた(借主)は営業マンのカモになっているかも

親身になって部屋を一緒に探してくれるとても親切な営業マンの人いますよね。そういう方ってオススメの物件をたくさん提示してませんか?そして、こんな殺し文句を言われたことはありませんか?

「この物件はとても人気なので、すぐに埋まってしまうかもしれません。」

「こんな良い物件逃してしまっていいんですか?」

「早く申し込まないと他の人に取られちゃいますよ。」

こう言った言葉を吹き込まれたあなた(借主)は、この物件を逃しちゃダメだと言う気持ちにさせられてしまいます。こう思わせた時点で営業マンにとってあなたはカモ以外の何者でもありません。

親身になって相談に乗ってくれる営業マンは、あなたにとってではなく、不動産仲介業者にとって利益率の高い物件をオススメしてきているだけなのです。

もちろん経験豊富な営業マンと同じ知識をつけることは不可能ですが、賃貸物件を契約する上で、後悔することのないよう自分の身を自分で守るために学習する必要があります。

なので、これから彼ら不動産仲介業者の手の内や裏側を明かしてしまおうと思います。(私は不動産会社の敵ですねw)

物件の図面には何が書かれているのか

多くの人が不動産仲介業者を訪ね、営業マンから物件の図面を見せられます。こんなやつですね。

その図面には、何が書かれているか紐解いていきましょう。

ほとんどの図面では、こんな情報が書かれていると思います。

・地図
・最寄駅からの所要時間
・セールスポイント
・間取り図
・所在地・住所
・面積
・建物構造(鉄筋コンクリートなど)
・設備概要

でも、今回注目すべき項目はこれらのどれでもありません。図面の右側下段の部分に注目してください

矢印で示している「AD100」と言う暗号です。

この部分は、つい見逃してしまいがちですが、実はこのスペースには仲介業者にとっては重要なことが書かれています。多くの不動産業者はこの文字が見られないように「オビ」と呼ばれる細長い紙を重ねてコピーして見せないようにしてくる場合があります。しかし、本当にあなたが無知だと思われたら嘲笑うかのようにそのまま出してくる業者もいます。バカにされていると思っても過言ではありません。私が営業マンなら絶対に隠しますから。まぁ多くの人はバカにされていることすら気がつかないわけですが…

不動産仲介業者のみが知る「AD」の意味を知っておきましょう

あなたが申し込みを行い、審査に通れば晴れて不動産仲介業者は「仲介手数料」を得ることができます。でも、不動産業者が得れる収益はこの仲介手数料だけだと思っていませんか?

確かに賃貸物件の場合、1件の成約を取った場合、その不動産仲介業者には「仲介手数料」が支払われますが、その仲介手数料は宅建法上で「家賃の1か月分」が上限と決められています。

この「AD」と言うのは、「Advertisement」すなわち「広告費」のことを示しています。彼らは仲介手数料という名目では貰えるお金に上限が決まっているので、広告費という名目で仲介手数料の他に貸主(大家・オーナー)から収益を得ることができるのです。

この「AD100」の「100」は、大家・オーナーが家賃の1ヶ月分の100%を報酬として支払うという意味です。つまり、あなたからの仲介手数料(通常1ヶ月分)に加えてオーナーからも1ヶ月の報酬で、計2ヶ月分の報酬を得ることができるのです。

AD」の他にも「B」なんて暗号が使われることもあるのですが、このBは「バックマージン(Back Margin)」を示しています。ADよりもだいぶ露骨な表現ですよねw

礼金はあなた(借主)がバックマージン分を負担しているだけ

 

 

礼金ってありますよね?なんでこっちが部屋を借りてあげるのにお礼しなきゃいけないんだよ、と思いませんか?あの礼金って実はそのまま不動産仲介業者に流れているだけなんです。上記に記載したADすなわち広告費の原資になっているのはあなたが支払っている礼金です。

あなたが賃貸契約しようか悩んでいると

「大家さんに礼金ゼロにできないか交渉してみましょうか?」

なんて言ってくる営業マンがいます。

ぶっちゃけ、営業マンは大家に交渉なんてしていませんよ!

もしあなた(借主)が礼金を払ってくれれば、「仲介手数料」と広告料という名目の「礼金」をダブルでもらえるところ、あなたが悩んでいれば、自分たちの利益を削って、仲介手数料のみの収入で諦めるのです。つまり、あなたへの交渉材料として使われることが多いです。

とはいえ、営業マンはどうしてもダブル取りが欲しいので、そう簡単には礼金ゼロにしようとはしてきません。

「交渉してみますね」なんて言いながらも、おそらく翌日に電話してきて、

「大家さんがとても強気ですし、厳しい条件で交渉すると審査が通らなくなってしまいますよ。」

なんてことを言ってくるでしょう。

借主のあなたは、

「なんてケチな大家なんだ。礼金くらい無くしてくれても良いじゃないか!」

なんて思うかもしれません。しかし、繰り返しますが、営業マンは大家さんに交渉なんてしていません。本当にケチなのは、彼らの裁量でコントロールできる礼金を減らしてくれない営業マンの方なのです。

ただ、もちろん営業マンだってノルマやインセンティブを獲得したいでしょうし、収益をたくさんあげたいのは当たり前のことですから非難している訳ではありません。しかし、あまり良くもない物件を有る事無い事を呟きながら無理やり契約させようとするのはちょっと頂けないですね。

フリーレントの仕組み

礼金だけでなく入居後の一定期間の家賃が無料になる「フリーレント」においても、この手の営業トークによく使われることがあります。

この「AD100」の部分が「AD2ヶ月(AD200)(AD→フリーレント転用可)」などと書かれていることもあります。この場合は、バックマージンであるADが家賃2ヶ月分ということになりますので、借主に「フリーレントを1か月」を付けてあげて、残りの1か月分を自分たちの儲けにすることもできるのです。

あまり人気物件でもなくあまり成約しそうにない部屋であれば、最大で「フリーレント2か月」まで広げて、契約しようか迷っているお客さんの決断をうながすことができるというわけです。もちろん「○○さんにだけの特典ですよ。」とか適当なことを言いながら…

結局、不動産仲介業者は自分の利益のことしか考えてません

繰り返しになりますが、賃貸の仲介手数料というのは、宅建法で上限が「家賃の1ヶ月分」と決められています。しかも、この仲介手数料は、大家さん(オーナー)と入居者の双方から得られる報酬額の合計金額になっていますから、両ドリしてはいけないのです。つまり、不動産仲介業者は入居者から1か月分の仲介手数料をもらったら、大家さんからは手数料を受け取ることはできないということになります。

ただ、それはあくまで建前にすぎず、実際は「AD」や「B」なんていう暗号をウラで使って宅建法の枠を飛び越えてしまうのです。そして、そのような方法で不動産仲介会社が受け取ったグレーな報酬は、結局回り回って家賃を支払うあなた(借主)の負担へと形を変えていっている訳です。

 

 

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